泣こよっかひっ飛べ!

教職時代、退職する年に最後となった修学旅行が鹿児島での民泊体験。

その時にお世話になったご夫婦があまりにも穏やかで温かい方だったので、

それ以来、いつかまたお会いしたいなと思い続けて12年。

 

思いきってお手紙を書き、お父さんからお電話があった。

これまでにたくさんの学校を受け入れていらっしゃるので、私の顔は全く覚えていないくらいの関係なのに、

なまりのある口調で「うん、うん、気をつけて。待ってます。」と、かしこまらない受け答えがまた何ともやさしく、

「※『いなか』に住んでいらっしゃる方のいい人感」を感じて心がほわ~っとなごむ。

※よく働き、よく動き、何でも器用にこなす、ベラベラ話すわけでもないがやさしくて強い、頼りになる男性(イメージ)!

→こんな人がお父さんやったらな~というような人(^_-)

 

その時は、海ガメが産卵する吹上浜、吹上温泉にも連れて行ってくださり、畑でトラクターにも乗せてもらった。

夜には、お母さんの手料理。フワッと厚みのある揚げたてのアジフライとピーマンを千切りにしたサラダ!

「ピーマンあんまり好きじゃないのに、生で食べるの~!?」と思ったけど、

シャキシャキとみずみずしくて、あまりのおいしさにビックリ!!衝撃を受けた。

 

一泊させてもらう中で、まるで自分のおじいちゃんやおばあちゃんが与えてくれたようなやさしさを感じ、

私もこんなふうに、人に対してあたたかく接する人でありたいと意識するきっかけになった。

 

大阪で生まれ育った私にとって、鹿児島の海岸線と夕陽の美しさ、新鮮な素材のお料理、

この方たちのお人柄がとても胸に染み入り、忘れられない出来事となった。

同じ年頃の娘さんも学校の先生だということで、勝手に親近感を持ったこともあり、

いつかこのときの思いをお伝えしたいと思って、ようやく再会することができた。。

 

お二人ともお元気で、5人のお孫さんに囲まれ、奥さまはなんと「七菜」という農家レストランを開業されていた。

「人生の楽園」にも出られたという。http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen_2016/contents/past/0257/#pagetop

やっぱりな~、、あの時のごはんはとびきりおいしいはずやったんや!

 

地元の人が気軽に立ち寄れる「集会所」のような場所の必要性を感じ、夢だった農家レストラン開業へ。

58歳、意を決したのは、鹿児島に伝わる「泣こかい、飛ぼかい、泣こよっかひっ飛べ」という言葉。

私も、地域の公民館みたいにいろんな人に来てもらいたいな~という思いできなりをオープンさせたので、思いは同じ!!

この言葉を胸に、お母さんを思い出して、これからもまたがんばろうという気持ちになった。

 

お店がお休みの日にも関わらず、「がね」という鹿児島の郷土料理などを作って待っててくださった。

採れたてのトマトなど、おみやげもたくさんいただいた。おいしかった~!

今は焼酎用のお芋は作っておらず、野菜やお米、お味噌、粉類まで、

お店で出すもののほとんどを作ってらっしゃるとのこと。

お二人が一から手がけたお料理、一時間食べ放題で880円!!

今度はお店が開いている日に行こう!と、また鹿児島へ行く楽しみができた♡

 

そんなこんなで、「人っていいな~」とつくづく思う。

自分では「ひとりが好き」とか「人づきあいが苦手、、」とか言ってるけど、

本当のところは、私は「人」が好きなんやろうな~。

 

屋久島→種子島→鹿児島の旅。。

自然とともに、自然体で生きていらっしゃる方にたくさん出会った。

不便なこともたくさんあるとおっしゃってたけど、人間らしい姿だと思う。

 

船が鹿児島港に近づいてきた瞬間、ビル、ビル、ビル。。

人工的なものばかりが目に飛び込んできて、少しぎょっとした。

でも、またすぐにこの環境に慣れていく。。

 

私の人生の楽園。。

この先、どこで、どんなふうに生きていこうかな~と、旅を終えるごとにふと思う。。

 

が、種子島では、「30,40は鼻ったれ」と言われるらしい(^_^;)

そうや!泣こよっかひっ跳べ!!

私も福岡でまだまだやるで~!(^^)!

 

ありがとう。

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昨年10月におじゃまする予定が台風でお預けになり、今回ようやく実現!

詳しくは過去の記事「思い出をたどる旅」&「感動の再開ならず、、」をお読みいただけるとうれしいです!