数年前、ヨガの生徒さんに聞かれた。
「先生の夢は何ですか?」
40を過ぎて、もう一通りやりたいことはやってきたし、
何年も「ほしい」と思うものもなかった私は、
しばらく真剣に考えて、、
「世界中の人が、心や体の痛みなく生きること」と答えました。
めっちゃうさんくさいヤツみたいですが、
ホント、これしか出てこなかったんですよ(^^ゞ
私自身が、心の痛みも、体の痛みも経験したから。
先日、NHK「こころの時代」という番組を見た。
イラン人で女優のサヘル・ローズさんの人生。
イラン・イラク戦争の空爆によって壊滅した町に、
当時、救護ボランティアで来ていた大学生(フローラ・ジャスミン)が4歳の少女を救い出し、
大学を卒業してから、7歳になっていた少女を児童養護施設に迎えに行き、引き取って養女にした。
家族に反対され、翌年、日本の知り合いを頼りにかばん1つで来日。
そこからは、言葉もわからない異国の地で、親一人子一人、
家もない、食べ物もない、ひどいいじめなど、壮絶な人生を歩んだそう。
そこには、先生であったり、給食のおばちゃんであったり、手を差し伸べてくれる人たちもいた。
しかし、家を追い出され、養女のために昼夜を問わず身を粉にして働き、半額になったパンの耳を公園で食べ、
パンの耳が売っていないときは、「ごめんね、今日はお水で我慢してね」と。。
裕福な家庭であった自分の家族を捨て、そこまでのことが人のためにできる、養母フローラさんに感動した。
今、フローラさんはガンと闘っている。。
そんな生き方、そんな人生を送る人もいるんだ、、と思っていたところに、横田茂さんの訃報。。
昨晩のニュースは、自分の気持ちを入れてはとても見れなかった。
愛する娘がある日突然いなくなった日から、今までの40年以上の経緯。
そんな人生を送る人があったということ、、
つらすぎる。
長年横田さんを取材していた記者が言っていたのだが、
横田さんは、講演会で話す内容を取っておいた広告の裏に几帳面な字でびっしりと書く。
本当に、まじめで穏やかで、やさしい人だったと。
私も、横田さんの会見を見るたび、そう思っていた。
声を荒げ、怒りをぶちまけ、泣き叫びながら「娘を返して」と訴えたくならないのかと。
「目には目を」ではなく、
穏やかに闘う。
静かに闘い続ける。。
本当に胸が痛い。。
二人を見ていて思ったのは、「人を想う」強い気持ちや、「生きがい」。
そこには、決して血のつながりなど関係ない。
32歳で教師を退職して数年たったとき、「ボーっと生きてちゃいかんな」と思うようになった。
私には子供もいないし、ヨガを始めたおかげでますます元気に。
「このあり余る若いエネルギーを人のために使わないと!」と。
そして、自分の心も体も痛めたからこそ、自分も人を傷つけてきたからこそ、
そんな思いをする人がいなくなってほしいと、心底思うようになった。
人の「幸せ」のために生きる。。
何より、それがそのまま私自身のためになるということがわかったから。
今のところ、それが私の生きがいです。
ありがとう。
心も体もお肌も、美しくしなやかに。。
き~よ~ちゃんでした(^^)/