先日、クセスゴな父について書いた。→「クセがスゴい家族」
しかし、そんなキョーレツにわがままな父となんだかんだ50年近く生活している母こそ、
実は相当にクセのある人物だと思うのである。
先日、そんな母から荷物が届いた。
よくあることなのだが、、
中には、
①足を冷やさないようにと、値下がりシールのついた靴下類→靴下履くことないし。
②洗濯用洗剤や柔軟剤→「洗濯マグちゃん」派なのでどっちも全く使ってないし。
③もらわないと気がすまないのであろうさまざまな粗品→いらんかったもらわんといて。
④除菌シートやスプレー、マスク→もう一生買わんでいいくらい送ってきたで。
⑤賞味期限の切れたゼリーや缶詰などの食品→って、、お~い!
上記からわかることは、とにかく「実家にはものがあふれている」ということ。
そして、母が「ものが捨てられない性格」だということ。
何より、「離れて暮らす娘が心配で心配でたまらない」ということが、この大きな段ボール箱を開くたびにわかる。
それもそのはず、私は27歳で実家を出るまで、炊飯器のボタンも洗濯機のボタンも一度も押したことがなかった、、
もちろん、料理なんてしたこともないのに、自ら一度だけ、大好きなとうもろこしを切ろうと包丁を握ったら、
「キヨちゃん、危ないからやめといて!」と母が飛んできました。→確かに、包丁の下に指を置いてたけどな(*´▽`*)
駅まで歩ける距離なのに、毎日の通勤も母が駅まで車で送ってくれて、帰りは迎えに来てくれていました。
ダメダメな母、いや私か。
「鉄の箱入り娘やな」と言われたことがありますが、極めてフツーの一般庶民(^^ゞ
そんな母は、最近おそらく、少しずつ断捨離(終活)をし始めているのでしょう。
この前などは「それ、私が子どもの頃から家にあるヤツやん!」っていうような古めかしいタッパーを大量に送ってきた。
大阪から送料1260円払って、わざわざそんなもん送ってくる!?
でも、毎度毎度どれだけいらないものを押しつけられようが、「届いたよ、ありがとう!」とメールを返す私。
それが「母」なのだと思うようになったからです。
そんなこんなで、今回は何が入ってるのかと、ある意味楽しみになっている「福袋」的な母からの届け物ですが、
許されるのならば、1つだけ言いたいことがある。
その荷物が「開けられるもんなら開けてみぃ」と言わんばかりに、「これでもか!」と、
何重にも何重にもがんじがらめに固くきつく、ヒモやガムテープでぐるぐる巻きに縛られていること。。
中のものも全部、1つずつビニール袋や紙袋に入れてテープまでしてある。
しかし、今まで一度たりとも「これ開けるのめっちゃ時間かかって大変やねんけど、、」と言ったことはない。
いつも知恵の輪を解くようにコツコツとほどく。。
これも「母」なのだ。。
きっと母は、日本のこのしっかりとした郵便事情すら全く信じておらず、
おそらく、信じられるものは「自分」しかないのだろう。
何でも自分でやらないと気がすまないから、私にも一切家の手伝いをさせなかった。
でも、それが「大切なものを絶対に守る」という母なりの愛なんだろうな、、と。
私も年をとり、そういう母の性格に気づいて以来、私は母に対して何も言わないようにした。
だって、何をどう言ったって聞かない、実は父なんかよりずっとクセがスゴい人だとわかったからである。
一応、母の名誉のためにつけ加えておくと(^_-)、
母は昔から、とにかく「自分はいいから、人のために人のために」という人だった。
いちばん手がかかる父をはじめ、兄と私を育て、そして祖父母と愛犬を最期まで看取った。
庭にはいつもきれいなお花を咲かせ、母の携帯には今となってはそんなお花の写真しかない。
そして、今も、近所のおばちゃんたちを病院やスーパーまで送り迎えしている。
なのに、自分が駅まで行くときには「いいよ、いいよ」と遠慮して甘えない。
しんどくても、「しんどい」とは言わない。。
いいのか悪いのか、、あまりに強すぎてかわいくない女性である。って、これって少し前の私やん!
→こんな母を見て、私は人に頼ったり、甘えたりを心がけるようになったが、ホント、かわいい女性になりたいものである。
長い間、好き放題する父に合わせる生活だったけど、これからは母の好きなように生きてもらいたいなと思う。
だけど、どこまでも世話のやける父がいることが、きっと母の生きがいなんでしょう。
そう思うようにしています。
また帰ったら「お母さん、お母さん」と言ってあげよう。
父にも、自慢のかわいい娘として、いつものように心ゆくまでお酒をつきあってあげよう。
いつからか、母が「あんたらホンマによう似てるわ」と、私と父にどうしようもないように言う。
私にとってはかなり心外なのだが、そんな父は若い頃、「田中健」にそっくりだった。
ありがたいことに、見た目はかろうじてある両親の良いところを、
残念なことに、性格は見事に二人の悪いところを受け継いでいる。
やはり、間違いなく二人の子どもですわ。
以前、佐賀の酒蔵で「虎の児」という日本酒を買った。
虎が子を大切に守り育てる姿から「大切にして手放さないもの」という意味だそう。
母も私も寅年生まれ(^^)
ありがとう。
子どもの頃、母が私に唯一任せるお手伝い?は、母がボウルに入れたお好み焼きの粉と水と卵を「かき混ぜる」。。
どこまでも母親に信じられていない、き~よ~ちゃんでした!