先日の山形旅行。→四泊なのにこの荷物!
見渡す限り360度、雪化粧をした山に囲まれている景色がとてもきれいだった。
それらはただ美しいだけの山ではなく、そのうちの3つを「出羽三山」といい、
〇羽黒山(現在):現世の幸せを祈ろう信仰の山
〇月山(過去):死後の安楽と往生を祈る行の山
〇湯殿山(未来):生まれ変わりを祈る神秘の山
日本三大修験道の一つで、三山を巡ることは「生まれ変わりの旅」として日本遺産に登録されていると知った。
ここ最近、ヨガに来られる方のご両親が病気になったり、亡くなられるということも多くなり、
かける言葉がなく、「死」や「生まれ変わる」ということについて考えた。
インドから始まったヨガと仏教。
ヨガのレッスンの最後は必ず「屍のポーズ」を取る。
目覚める時は横向きになり、お母さんのお腹の中にいる胎児のように丸くなる。
そして、起き上がって座ると、毎回まるで生まれ変わって新しくなったような体を感じます。
それもあって、「そもそも仏教とは?」と、いくつか仏教に関連する本を読みました。
「まずは、あなたのコップを満たしましょう」:玉置妙慶
「看護師僧侶」という珍しい肩書の女性。現役の看護師。
自宅で旦那さんを「自然死」で看取ったあと、出家し僧侶になる。
ご自身の介護の経験や、「生きる・死ぬ」について書かれています。
〇自分の幸せを後回しにしていませんか
〇この世で一番効くお薬は、時間ぐすり、日にちぐすり
〇寝不足で、人助けはできませんよ
〇肉体は滅びても、魂は自由になる
〇あわてないで。最後はすべてが、うまくいきます
〇夢なんて、どんどん前倒しにすればいいんです
〇迷って悩んでもいい。一度決めたら、それが「ベストアンサー」
〇あなただけの「幸せのものさし」は何ですか?
などなど、わかりやすく心に響く言葉がいくつもありました。
仏教では「輪廻転生」:人は人として亡くなっても、それまでの生き方によって違うところに生まれ変わるという考え方。
厳しい身分制のインドでは、人々は「来世はよりよい境遇に生まれ変わりますように」と祈るそうです。
私の祖父母も、朝晩食事の前に必ずお念仏を唱えていました。
ずっとその姿を見てきたのに、私はその習慣を引き継いでいません。
当たり前のように、いかに平和で恵まれた国に生まれたのかと思います。
私がいちばん最初に読んだヨガの本「心のヨーガ」著者、赤根彰子さんのエッセーにこうあります。
「私たちは死ぬまでは生きます。(中略)生きることはやがて死ぬことであり、死ぬことはやがてまた生きることなのです」
看護師僧侶の玉置さんも、ご自身のことを、
「『命があるうち』は医師の領分。『命が亡くなってから』は僧侶の領分で、
『生きる・死ぬ』をひとつながりのものとしてとらえてお話できる存在」だと書いていました。
私の中でなんとなく、点や一方通行でとらえていた「生きる・死ぬ」ということが、
「輪廻転生」の文字通り、ぐるっと一周丸くつながりました。
「死」が恐くなくなったというわけではありませんが、「今」を懸命に生きるだけなのだと思いました。
みんな、いつか必ず死にます。
だったら、夢はどんどん前倒しに、自分だけの「幸せのものさし」で生きていこう。
うまくいくときもあれば、いかないときも同じだけある。
時間ぐすり、日にちぐすりが癒してくれると信じて、まずは、自分のコップを満たしましょう。
なんて、偉そうなことを書いてますが、私も、ドラマ「持続可能な恋ですか?」のヨガの先生(上野樹里)と同じ。
部屋はとっちらかってるし、がさつ。いつもバタバタしてるし、ビールも大好き♡
ヨガの先生だって一人の人間。いろいろあります。
だから、ヨガ(修行)をするのです(^^)
教師をしていた17年前、肺の病気でひとりの生徒が亡くなった。14歳だった。
今も、手帳に彼女の命日を書いている。
細くて小さくて、「先生、先生」と私にかけよってきてくれる姿が本当にかわいかった。
英語が好きで、最後は自宅に行って授業をしたこともあった。
その頃、「千の風になって」という曲がよく流れていて、ご家族の心の支えになっていた。
ふわっと風を感じたら、がんばり屋さんで一生懸命に生きた彼女の笑顔を思い出そう。
ありがとう。